共同代表からのご挨拶

高齢者のいきがいを実現する地域社会参加活動を推進


高齢社会NGO連携協議会 共同代表 大内 尉義
(一般社団法人日本老年医学会名誉会員・元理事長)

このたび、樋口恵子、堀田 力両先生のあとを受け、高齢社会NGO連携協議会(高連協)の共同代表に選出されました大内でございます。就任に際し、一言、ご挨拶申し上げます。

私はもともと循環器を専門とする内科医でしたが、1986年から東京大学医学部老年病学教室に在籍、以来、老年医学を専門とし、さらに1995年、東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座の教授に就任し、東京大学医学部において老年医学・高齢者医療の診療・教育・研究に携わってまいりました。2013年、国家公務員共済組合連合会虎の門病院の院長に就任、2020年からは同病院の顧問を務めております。この間、2005-2015年日本老年医学会において理事長を務めるとともに、2007-2013年には、人の加齢現象や社会の高齢化にかかわる諸問題の解決を探求する学際的な研究分野である老年学を専門とする日本老年学会の理事長を務めました。両学会の理事長時代には、「フレイル」の提唱、「高齢者の定義」の見なおしなどの社会的提言、健康長寿社会構築のために老年学の研究成果を社会実装する取り組みなどの活動を行ってまいりました。これらの私の活動は、高齢者のいきがいを実現する地域社会参加活動を推進し、すべての人々にとってより良い高齢社会を実現することをめざす高連協の活動と同じ方向性であると信じております。

日本老年医学会からの推薦で高連協の理事に就任したばかりの私にとって、今回の共同代表選出はまことに青天の霹靂であり、不安な気持ちでいっぱいでございますが、これまでの経験を活かし、清水肇子共同代表と手を携えて、樋口、堀田両代表が築いてこられた高連協の活動のさらなる発展に尽力し、わが国における超高齢社会の健全な発展に貢献できることを祈念しております。

今を大切に、そして未来に希望の持てる社会を


高齢社会NGO連携協議会 共同代表 清水 肇子
(公益財団法人さわやか福祉財団理事長)

このたび、高齢社会NGO連携協議会(高連協)の共同代表として、大内尉義先生と共に就任させていただきました。社会でご活躍されているすばらしい先輩諸氏の皆様がいらっしゃる中で大変微力ではございますが、これまでの樋口恵子・堀田力両共同代表のお二方が率いてこられた思いを引き継ぎ、大内共同代表と共に、高連協の活動が日本の高齢社会の課題解決に貢献できますよう尽くしてまいります。

日本は超高齢社会のトップランナーといわれています。高齢化の「課題先進国」として、直面している様々な状況を世界に発信していく重要な役割を担っています。
一方で、現在日本で報じられている超高齢社会のニュースのほとんどは、財政難、人材難を中心とした暗い話題ばかりです。私たちは、いつしか、超高齢社会が、未来に向けた希望を持てない社会のように思い込んではいないでしょうか?

少子高齢化、核家族化は、成熟社会の一つの姿でもあります。そして何よりも、長寿は平和があってこそ成立します。長寿を皆で喜べる社会、どのような状態になっても個を生かしていきいきと幸せに暮らせる新しい社会の姿を広く発信していくことも今日本が求められている大切な使命と考えます。

そのためには、どんなに高齢になっても、体が不自由になっても、認知症になっても、誰もが尊厳ある暮らしを送れるよう、地域における人と人との豊かなつながりの中で当たり前に自分の思いを実現できる社会の仕組み、環境づくりが不可欠です。
決して簡単な道のりではありませんが、直面している様々な難題の解決を当事者として考え合い、若者たちも将来に希望の持てるあたたかな社会づくりを皆様と共にぜひ進めていければと願っております。なにとぞご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

高齢社会NGO連携協議会(高連協)では、活動趣旨にご賛同いただける方のご入会を募集しております。
詳しくは「入会のご案内」をご覧ください。